舞姫message(27) 【舞姫蔵・今年の製麹(せいきく)は箱麹です】

【舞姫蔵・今年の製麹(せいきく)は箱麹です】
 諏訪に、氷点下の朝が訪れました。
この寒さ、この自然の冷気が酒造りには欠かせません。
地酒蔵の良さは何か。それは「酒造米の一粒一粒までに心を込める。それが味わい、旨みに繋がり、お客様に満足をお届けすることができる」こと。そんな思いで仕込んだ信州舞姫が、11月20日上槽を迎えました。
 1本目の上槽は、今年から本醸造規格になる「芳醇静からくち」です。
華やかな香りを抑え気味に、お燗も美味しい本醸造・静が誕生します。
また杜氏「磯崎邦弘」と20年以上の経験を積む蔵人「五味一彦」と「篠原佐斗次」は、大先輩杜氏「雨宮武治」の指導を受け、今期の特定名称酒の「製麹(せいきく)」は、全て「箱麹」を使用し、更に「手造りの良さ」を追求することと致しました。
 そして12月15日には「美山錦・純米吟醸酒」が、20日には「雄町・純米大吟醸酒」「美山錦はぜかけ米仕込み純米吟醸」が「しぼりたて新酒・無濾過原酒」として出荷されます。
中でも「美山錦はぜかけ米仕込み」は、長野県麻績(おみ)村の「おみもグループ」が「はぜかけ米の文化を残したい」という心意気で収穫した天日乾燥の美山錦です。蔵としても「新しい味わい」を追求しようと初めて「55%精米」で仕込みました。果実系の香りと芳醇な旨み、爽やかな喉越のお酒が誕生します。
 27酒造年度の全国新酒鑑評会では「金賞」を受賞することができましたが、新舞姫になって3年目、28酒造年度も時代の求める酒造りに挑戦します。。
その「純米大吟醸酒仕込み」は、12月下旬から始まります。正月を返上し、蔵人が精魂込めた純米大吟醸にご期待ください。

 本年も「信州舞姫・翠露」をご愛飲頂き有難うございました。
また舞姫ホームページを閲覧頂き感謝申し上げます。
来年も「舞姫message」「新着情報」「女性蔵人まいこのブログ(蔵人日誌)」「Facebook」を通して多くの情報発信をして参りますので、何卒宜しくお願い申し上げます。
来る2017年が、皆様にとりまして、最良の年でありますことを祈念申し上げ、本年最後のmessageとさせていただきます。

(文責:塚本)

上槽(じょうそう)=醪(もろみ)を搾り、酒と酒粕に分ける作業
製麹(せいきく)=麹(こうじ)をつくること。
麹菌の種子(種麹)を散布した蒸米などの麹原料を、温度・湿度を調整して麹菌を繁殖させ、望ましい性質を持った麹をつくること。