■蔵人日誌10月1日号

今回は、諏訪蔵(長野)、製造課の浅沢が担当します。
普段、お酒の貯蔵や瓶詰作業を任されています。
 半年ほど前から会議を重ねてきた瓶詰工場の改善計画が、9月20日よりいよいよスタートし、工場の配置を全面的に見直し、新しい機械を入れ、大改造をしている最中です。
今回の設備導入を持って、約5年掛かりで、「品質向上」と「効率化」を目的とした、貯蔵、瓶詰めラインの設備入れ替えも一段落します。
折角ですので、今回新たに入る設備を紹介したいと思います。
 ●1つ目は、ラベルを貼る機械。
 ●2つ目は、お酒を加熱殺菌(火入れ)する機械。プレートヒーターといいます。
 ●3つ目は、自動的にキャップを補充し、瓶にかぶせる機械。
       作業員の手間がかからなくなります。
 ●4つ目は、打栓が終わったお酒を火入れし、その後、急冷してくれる機械。パストライザーといいます。
プレートヒーターとパストライザーの違いが分かりづらいですが、プレートヒーターは、
ガス給湯機のようなもの。パストライザーは、電子レンジのようなものだと思ってもらうとイメージしやすいと思います。
特に、4つ目のパストライザーがお酒の質に関係しますので、簡単に書きたいと思います。
 お酒を火入れする方法は、2通りあります。
1つは、Ⓐお酒を65℃まで加熱、火入れをし、それを瓶に充填し、打栓する方法。
もう1つは、Ⓑお酒を冷えたまま瓶に充填し、打栓してから火入れする方法です。
お酒は、温度が高いままだと、熟成が進みますので、どちらもこの後、急冷します。
これまで舞姫では、Ⓐの方法が主で、Ⓑの方法は、特別な鑑評会用のお酒に用いられていました。
結論から書きますと、Ⓑの方がより高品質なものになると云われています。
Ⓐは、打栓する前に、お酒が加熱されてしまうので、香味が、逃げてしまう恐れがあります。Ⓑは、先に打栓されていますので、加熱しても香味が逃げません。只、瓶に入ったお酒を水槽に入れ、蒸気で加熱し、火入れをし、取り出す作業は、非常に労力と時間を要しますので、高級酒にのみ使われる方法でした。
 今回、導入するパストライザーは、これらを解決してくれる機械です。
これには、一升瓶で200本くらい入れられます。約一時間で商品の火入れ、冷却が終わります。
只、最終的には、お酒の出し入れは、人の手が必要で、やはり、根気もいる作業ですが、
「効率化」と「手間暇をかける」作業とをしっかり分け、お客様に美味しいお酒が届けられるように、頑張りたいと思います。
 10月末には工事が終わる予定ですが、その後に詰めるお酒がどのように変わるか、ご期待ください。
(尚、今回は使用しなくなったタンクの一部も処分します、少し寂しいですが空いた空間の有効活用も楽しみです。)


*「ギャラリー舞姫」の 試飲再開と「蔵人舞姫」の 営業再開について
10月1日より緊急事態は、全国的に全面解除となりましたが、なぜ急激な減少になったのかわからない。ワクチンを2回接種した人も感染していると、専門家からも色々と指摘されている中ですが、経済との両立のため、正に「コロナと共に」が始まることになります。
・ギャラリー舞姫の試飲につきましては、現状では、10月15日からと考えておりますが、シルバーウイークの人流の増加や全面解除後の影響はどうかを慎重に、検討、判断し、10月8日に最終的なご案内をさせて頂きたいと思っております。
・蔵人舞姫の営業再開につきましては、感染対策をした上で、10月1日より再開致します。

何卒ご了解賜ります様よろしくお願いいたします。